文献詳細
検査データを考える
文献概要
はじめに
生体は常に微生物などの侵襲や刺激を受け,これに対応している.このように生体に異物が侵入したり,組織損傷が生じたときに,生体がその組織の修復を図る現象は炎症と称される.このとき,血中に蛋白成分が増加するが,この成分としてはC反応性蛋白(C-reactive protein;CRP),血清アミロイドA(serumamyloid-A;SAA),α1酸性糖蛋白,α1アンチトリプシン,α1抗キモトリプシン,ハプトグロビン,フィブリノゲン,セルロプラスミンなどが含まれ,急性期反応物質(acute phase reactant;APR)と呼ばれている(図1).炎症は生体の恒常性を維持するための過程であるので,その状態を把握することは臨床において必須の事項とされる.この状態を反映する警告的なシグナルとして,これらのAPRが臨床検査において汎用されている.
生体は常に微生物などの侵襲や刺激を受け,これに対応している.このように生体に異物が侵入したり,組織損傷が生じたときに,生体がその組織の修復を図る現象は炎症と称される.このとき,血中に蛋白成分が増加するが,この成分としてはC反応性蛋白(C-reactive protein;CRP),血清アミロイドA(serumamyloid-A;SAA),α1酸性糖蛋白,α1アンチトリプシン,α1抗キモトリプシン,ハプトグロビン,フィブリノゲン,セルロプラスミンなどが含まれ,急性期反応物質(acute phase reactant;APR)と呼ばれている(図1).炎症は生体の恒常性を維持するための過程であるので,その状態を把握することは臨床において必須の事項とされる.この状態を反映する警告的なシグナルとして,これらのAPRが臨床検査において汎用されている.
掲載誌情報