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文献詳細

雑誌文献

検査と技術25巻11号

1997年10月発行

検査データを考える

急性期反応物質

著者: 塚本さなえ1 佐々木毅2

所属機関: 1東北大学医学部附属病院検査部 2東北大学医学部臨床検査診断学

ページ範囲:P.965 - P.969

文献概要

はじめに
 生体は常に微生物などの侵襲や刺激を受け,これに対応している.このように生体に異物が侵入したり,組織損傷が生じたときに,生体がその組織の修復を図る現象は炎症と称される.このとき,血中に蛋白成分が増加するが,この成分としてはC反応性蛋白(C-reactive protein;CRP),血清アミロイドA(serumamyloid-A;SAA),α1酸性糖蛋白,α1アンチトリプシン,α1抗キモトリプシン,ハプトグロビン,フィブリノゲン,セルロプラスミンなどが含まれ,急性期反応物質(acute phase reactant;APR)と呼ばれている(図1).炎症は生体の恒常性を維持するための過程であるので,その状態を把握することは臨床において必須の事項とされる.この状態を反映する警告的なシグナルとして,これらのAPRが臨床検査において汎用されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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