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マイクロパーティクル
著者: 巽典之1 津田泉1
所属機関: 1大阪市立大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.1120 - P.1120
文献購入ページに移動血小板は活性化されたり,物理的刺激を受けると,粘着・変形・凝集し,巨大塊となる.ところが個々の血小板は変形するだけでなく,細胞外に微小なベジクル(膜小胞体;マイクロパーティクル),すなわちplatelet-derived microparticles(PMP)を形成し放出する.このPMPは,血小板由来の内部顆粒や膜性微粒子を含み,血小板崩壊の指標となるだけでなく,凝固第Ⅴ,Ⅷ,Xa因子への結合部位が多くあり,プロトロンビンキナーゼ活性作用を有する.尿毒症・糖尿病・脳梗塞などではPMPが増加することから,これが止血血栓形成に重要な役割を果たしているとされる.
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