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文献詳細

雑誌文献

検査と技術25巻2号

1997年02月発行

技術講座 生化学

フリーT3,フリーT4の測定法

著者: 内村英正1

所属機関: 1杏林大学医学部臨床病理学教室

ページ範囲:P.113 - P.119

文献概要

新しい知見
抗体標識法
 イムノアッセイによる遊離サイロキシンの測定法の問題点は総サイロキシンの0.03%という極めて微量であることと,検体血清中に含まれるサイロキシン結合蛋白による干渉をいかに防止するかである.
 この点に関する解決策として最近現れた測定法が抗体標識法である.原理としては競合法であり,一定量の標識抗体を固相化リガンドと検体中の遊離ホルモンが競合するシステムである.この系では固相として磁性微粒子を用いT4との競合リガンドとしてT3を用いている.T3を用いる理由は,T4に比較してTBGや抗T4抗体との結合親和性が弱いことで固相T3とTBGとの結合が避けられるが,T4との競合には影響しないことによる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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