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in situ-PCR
著者: 進藤正信1 向後隆男1 藤永蕙2
所属機関: 1北海道大学歯学部口腔病理学講座 2札幌医科大学医学部附属がん研究所分子生物学部門
ページ範囲:P.257 - P.258
文献購入ページに移動近年の分子生物学の進歩は著しく,核酸を検出し,細胞・組織におけるその発現をみることで,疾患の原因,個体の発生あるいは細胞の分化について種々の知見が得られるようになってきた.核酸の検出にはサザン法やノーザン法のようなメンブレンを用いたハイブリダイゼーションによる検出法が一般的であるが,スライドグラス上で行うin situ hybridization(ISH)は,ターゲットとする遺伝子配列を有する組織・細胞を同定できる利点があり,分子生物学的検索を行う研究者に加えて,形態学を専攻する研究者にも興味が持たれている.対象とするDNAあるいはRNAを有する細胞の局在を可視化できることは大きな利点であるが,サザン法など他の遺伝子検出方法に比べて感度的にはやや劣っている.
PCR(polymerase chain reaction)は対象となる遺伝子を短時間のうちに数十万から数百万倍に増幅することが可能なため,多方面からのアプローチがなされており,ISHにおいても,その感度をPCRにより高める試み(in situ-PCR)がなされている1).
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