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技術講座 血液
造血器腫瘍の遺伝子診断
著者: 横田浩充1 北村聖2
所属機関: 1東京大学医学部附属病院検査部 2東京大学医学部臨床検査医学
ページ範囲:P.417 - P.425
文献購入ページに移動造血器腫瘍においては,その病型に特徴的な染色体異常,遺伝子異常が見いだされていることから,その診断,治療効果判定上,遺伝子診断法が普及してきた.初めにゲノムDNAを用いたサザンプロット法が開発され,免疫グロブリン遺伝子やT細胞受容体遺伝子の検出,染色体転座型白血病遺伝子の検出が実用化された.次いでPCR法が開発された.この方法は,わずかな検体量で高感度に遺伝子を検出でき,簡便な遺伝子診断技術である.特に治療効果判定のうえで,その臨床的有用性が高い.現在,白血病治療の目標が分子生物学的完全寛解に置かれていることからも,本診断法の保険適用化,日常検査化が強く望まれる.
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