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文献詳細

雑誌文献

検査と技術25巻5号

1997年05月発行

文献概要

検査法の基礎検討のしかた 血液検査・4

線溶検査

著者: 大竹順子1

所属機関: 1順天堂大学医学部附属順天堂医院臨床検査部血液検査室

ページ範囲:P.477 - P.481

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はじめに
 生体内には血液を凝固させる凝固因子,その凝固を阻止する凝固阻止因子,凝固を分解する線溶因子,線溶を阻止しようとする線溶阻止因子,およびそれぞれの因子と阻止因子の複合体が混在し,それらがお互いにバランスよく作用し合って,血管内で血液は凝固しないようになっている.
 線溶の中心となるのは,プラスミノゲン,プラスミンである.通常は血中で活性を示さないプラスミノゲンの型で存在しており,組織プラスミノゲンアクチベーター(tissue type plasminogen activator;t-PA)などの作用を受けてプラスミンに変化する.線溶阻止因子であるプラスミノゲンアクチベーターインヒビター(plasminogen activator inhibitor:PAI-1)の作用を免れたプラスミンが,フィブリンやフィブリノゲンを分解する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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