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増刊号 輸血検査実践マニュアル 総論 輸血の構成成分とその機能 血漿成分
凝固・線溶系因子
著者: 西田幸世1 藤村吉博1
所属機関: 1奈良県立医科大学附属病院輸血部
ページ範囲:P.39 - P.43
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血管内においては流動性を保っている血液も,いったん血管損傷を受けると,その部位で血液凝固機転が働き,血液の血管外への流出の防御反応が起こる.さらに血液凝固が完了すると,形成された血栓を処理しようとする生理的反応,いわゆる線維素溶解(線溶)機構が生ずる.しかしながら,この反応も制御なく進行すると,かえって出血傾向を助長する結果となりうる.
本稿では,これら生体の凝固・線溶系の平衡を担う種々の因子の種類と機能について概説する.
血管内においては流動性を保っている血液も,いったん血管損傷を受けると,その部位で血液凝固機転が働き,血液の血管外への流出の防御反応が起こる.さらに血液凝固が完了すると,形成された血栓を処理しようとする生理的反応,いわゆる線維素溶解(線溶)機構が生ずる.しかしながら,この反応も制御なく進行すると,かえって出血傾向を助長する結果となりうる.
本稿では,これら生体の凝固・線溶系の平衡を担う種々の因子の種類と機能について概説する.
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