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輸血検査メモ
造血因子—トロンボポエチン
著者: 小田淳1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科
ページ範囲:P.53 - P.53
文献購入ページに移動 1994年,巨核球増殖/分化誘導因子であるトロンボポエチン(thrombopoietin;TPO)のcDNAが複数のグループによりクローニングされ,TPOにin vivo,in vitroにおける巨核球増殖促進,分化誘導,血小板数増多作用があることが明らかとなった.TPOは比較的巨核球系特異的因子であるが,造血幹細胞やほかの系統の細胞の増殖にも関与する.
すでに,化学療法後などの血小板減少症の治療目的で,各国で第Ⅰ,Ⅱ相試験が進行している.TPOの予想される効果が治験により証明されれば,血小板輸血必要量を減少させる可能性もある.TPOの受容体に結合した後の細胞内情報伝達経路もしだいに明らかとなっている.
すでに,化学療法後などの血小板減少症の治療目的で,各国で第Ⅰ,Ⅱ相試験が進行している.TPOの予想される効果が治験により証明されれば,血小板輸血必要量を減少させる可能性もある.TPOの受容体に結合した後の細胞内情報伝達経路もしだいに明らかとなっている.
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