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輸血検査メモ
骨髄移植時の検査
著者: 雨宮洋一1
所属機関: 1自治医科大学輸血部
ページ範囲:P.151 - P.153
文献購入ページに移動 骨髄移植(造血幹細胞移植)時に行うべき検査は,組織適合性,移植骨髄の細胞操作,ABO不適合骨髄移植,および移植合併症に関連する検査に大別され,多種多様である(表).
同胞間移植では,ドナーとレシピエントのHLA-A,B,DRの血清学的判定を行い,さらにD領域の適合性を混合リンパ球培養(mixed lymphocyte culture;MLC)検査で推定する.しかし,骨髄バンクを介した非血縁者間移植では,MLCの代用としてHLA-DNAタイピングによるDRB 1の適合性が採用されている.DRB1判定の利点は,MLCとは異なり両者の検体を同時に確保する必要がなく,また治療の影響を受けないことである.さらに最近ではHLA-A,BのDNA判定が行われ,その不適合が移植予後に影響を与えることが明らかにされた.なお,正確な血清学的判定はfamily studyで決定すべきである.
同胞間移植では,ドナーとレシピエントのHLA-A,B,DRの血清学的判定を行い,さらにD領域の適合性を混合リンパ球培養(mixed lymphocyte culture;MLC)検査で推定する.しかし,骨髄バンクを介した非血縁者間移植では,MLCの代用としてHLA-DNAタイピングによるDRB 1の適合性が採用されている.DRB1判定の利点は,MLCとは異なり両者の検体を同時に確保する必要がなく,また治療の影響を受けないことである.さらに最近ではHLA-A,BのDNA判定が行われ,その不適合が移植予後に影響を与えることが明らかにされた.なお,正確な血清学的判定はfamily studyで決定すべきである.
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