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文献概要
増刊号 輸血検査実践マニュアル 各論 輸血臨床 血液製剤の適応と適正使用
免疫グロブリン
著者: 長田広司1
所属機関: 1東京女子医科大学輸血部
ページ範囲:P.204 - P.206
文献購入ページに移動はじめに
免疫グロブリン製剤(immunoglobulin;IG)は,わが国では重症感染症に対して,抗生物質との併用に静注用IG(intravenous immunoglobulin;IVIG)の使用量の約70%が用いられている.近年,IVIGの大量投与により,免疫変調作用(immunomodulation)が期待できる疾患があることが明らかにされ,種々の疾患に使用されるようになり,米国ではこの数年でIVIGの使用量が著増している.1990年にはこのような現状を踏まえて,米国NIH(National Institutes of Health)においてIVIGの適応についてのカンファレンスが行われ,IVIGの有効性の有無が論じられた.一方,わが国では再評価の対象にはなっているが,ガイドラインでその適正使用については述べられていない.本稿ではこのNIHカンファレンスで適応とされた5疾患を中心に述べる.
適応:IGの適応には従来よりの補充療法と最近明らかにされてきた免疫変調作用による治療がある.
免疫グロブリン製剤(immunoglobulin;IG)は,わが国では重症感染症に対して,抗生物質との併用に静注用IG(intravenous immunoglobulin;IVIG)の使用量の約70%が用いられている.近年,IVIGの大量投与により,免疫変調作用(immunomodulation)が期待できる疾患があることが明らかにされ,種々の疾患に使用されるようになり,米国ではこの数年でIVIGの使用量が著増している.1990年にはこのような現状を踏まえて,米国NIH(National Institutes of Health)においてIVIGの適応についてのカンファレンスが行われ,IVIGの有効性の有無が論じられた.一方,わが国では再評価の対象にはなっているが,ガイドラインでその適正使用については述べられていない.本稿ではこのNIHカンファレンスで適応とされた5疾患を中心に述べる.
適応:IGの適応には従来よりの補充療法と最近明らかにされてきた免疫変調作用による治療がある.
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