文献詳細
文献概要
増刊号 輸血検査実践マニュアル 各論
自己末梢血幹細胞移植
著者: 原田実根1
所属機関: 1岡山大学医学部第2内科
ページ範囲:P.329 - P.334
文献購入ページに移動はじめに
すべての成熟血球に分化しうる造血幹細胞は,造血臓器である骨髄だけでなく,末梢血中にもごく少数ながら循環していることが古くから知られている.さらに最近では臍帯血中にも存在することが明らかにされ,造血幹細胞移植は幹細胞の採取源,ドナーの違いによって表1のように分類される.
自己末梢血幹細胞移植(peripheral blood stem cell transplantation;PBSCT)は,化学療法後の造血回復期や造血因子投与後に骨髄から末梢血中へ動員され,一過性ながら著明に増加するPBSCを連続血球分離装置で大量に採取し,これを骨髄破壊的な治療後の血液学的再構築に自家移植として利用するもので,同種骨髄移植(allogeneic bone marrow transplantation;allo-BMT),自家骨髄移植(auto-BMT)に次ぐ第3の造血幹細胞移植として急速に普及しつつある1).
すべての成熟血球に分化しうる造血幹細胞は,造血臓器である骨髄だけでなく,末梢血中にもごく少数ながら循環していることが古くから知られている.さらに最近では臍帯血中にも存在することが明らかにされ,造血幹細胞移植は幹細胞の採取源,ドナーの違いによって表1のように分類される.
自己末梢血幹細胞移植(peripheral blood stem cell transplantation;PBSCT)は,化学療法後の造血回復期や造血因子投与後に骨髄から末梢血中へ動員され,一過性ながら著明に増加するPBSCを連続血球分離装置で大量に採取し,これを骨髄破壊的な治療後の血液学的再構築に自家移植として利用するもので,同種骨髄移植(allogeneic bone marrow transplantation;allo-BMT),自家骨髄移植(auto-BMT)に次ぐ第3の造血幹細胞移植として急速に普及しつつある1).
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