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文献詳細

雑誌文献

検査と技術25巻9号

1997年08月発行

文献概要

けんさアラカルト

ウイルス抗体測定と病原診断

著者: 井上榮1

所属機関: 1国立感染症研究所感染症情報センター

ページ範囲:P.726 - P.726

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 ウイルス感染後に産生されるIgG抗体は長期間血清中に持続するため,1本の血清中に抗体活性を検出しただけでは感染時期を推定できない.そこで急性ウイルス感染症の血清診断としては,急性期と回復期との2本のペア血清のウイルス抗体価を同時に測定して,抗体価の上昇を調べなければならない.
 しかし,急性期の血清は採らないことが多いので,ペア血清を使わなくて診断を行いたいというニードは強い.そこで感染後短期間しか持続しないIgM抗体を検出するやりかたも行われるようになった.このやりかたの難点は,IgM抗体の特異性は低いため,検出感度を上げると非特異反応が起こることである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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