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文献詳細

雑誌文献

検査と技術25巻9号

1997年08月発行

文献概要

技術講座 血液

フローサイトメトリー法による急性白血病細胞の測定

著者: 野間芳弘1 中川貴美子1 宮崎年恭1 中村利弘1

所属機関: 1(株)大塚東京アッセイ研究所検査部細胞性免疫課

ページ範囲:P.727 - P.731

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新しい知見
 近年の白血病治療は目覚ましい進歩を遂げているが,いまだ治療抵抗のために寛解導入が困難な症例が存在するのも事実である.その中でも予後不良因子として注目されているmixed lineage leukemia(biphenotypic form)は,単一の白血病細胞にリンパ球系,骨髄球系の2つの形質を有する特徴を持つ.その成因はいまだ明確にされていないが,急性白血病の分化レベルが成熟に向かうほど,異系統の形質発現が認められないことから,リンパ球系,骨髄球系への分岐時期以前の細胞の白血化と考えられる.mixed lineage leukemiaにおける確立された治療法はなく,一般的にリンパ球系,骨髄球系のどちらに傾いているかにより治療が進められている.こうした病態の診断には,FCM法が用いられており,これまで以上に白血病細胞の表面形質を正確に把握することが必要となっている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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