icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術25巻9号

1997年08月発行

文献概要

日常染色法ガイダンス 一般的な日常染色法

ヘマトキシリン・エオジン染色

著者: 河又國士1

所属機関: 1結核予防会新山手病院臨床検査科

ページ範囲:P.759 - P.766

文献購入ページに移動
目的
 光学顕微鏡を用い病理組織学的診断を行うには,細胞および組織構造の形態的全体像を,よく理解する必要がある.このため細胞や組織の構成要素を,平均的によく表現できるヘマトキシリン・エオジン(hematoxylin-eosin;HE)染色が利用されている.
 よく染色されたHE染色標本では,ヘマトキシリンで細胞核が濃青紫色から藍色に,軟骨基質,粘液の一部,石灰化巣,微生物の一部,好塩基性物質なども青紫色から淡青色に染まる.一方のエオジンでは細胞質,種々の線維成分,赤血球や好酸性物質・顆粒などが淡赤色から濃赤色に,コントラストよく染め分けられる.また一部の成分は両者の色調をとるものもある.単純な染色のわりに構成要素を濃淡の差で表現し,多くの情報を提供する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?