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文献詳細

雑誌文献

検査と技術25巻9号

1997年08月発行

文献概要

検査データを考える

低尿酸血症

著者: 鎌谷直之1

所属機関: 1東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター

ページ範囲:P.779 - P.782

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はじめに
 血清尿酸値が高い場合を高尿酸血症と呼ぶ.通常,血漿中で尿酸が飽和状態となる7.0mg/dl以上を高尿酸血症と呼ぶことが多い.高尿酸血症が持続すると,関節炎などをきたすようになり,これを痛風と呼ぶ.痛風は成人男性に多い疾患である.
 それでは,血清尿酸値が正常より低い場合は問題となるであろうか.血清尿酸値が正常より低い場合を低尿酸血症と呼ぶ.高尿酸血症は血漿中の飽和溶解度から計算された値であるので,基準に男女差はないが,低尿酸血症の場合は,そのような物理化学的な基準は存在しない.通常,コントロール集団内での尿酸値の分布から出された基準値を用いる.集団や検査室により多少の違いはあるが,おおむね成人男性で3.5mg/dl未満,成人女性で2.5mg/dl未満を低尿酸血症としてよい(もう少し厳密に考えて,成人男性で3.0mg/dl未満,成人女性で2.0mg/dl未満を低尿酸血症と考える場合もある).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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