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インスリン自己免疫症候群(平田病)
著者: 内潟安子1
所属機関: 1東京女子医科大学糖尿病センター
ページ範囲:P.791 - P.795
文献購入ページに移動特定のHLA(human leukocyte antigen)型がある疾患に関係しているかいないかについてこれまで多くの疾患で調べられてきた.今日までのところ,特定のHLA型と非常に強い相関を示す4疾患が報告されている.強直性脊椎炎(ankylosing spondylitis)患者の88%はHLAB 271)を,尋常性天疱瘡(pemphigus vulgaris)患者の91%はDR 42)を,ナルコレプシー患者のほぼ100%近くはDR 23)を,原発性硬化性胆管炎(primary sclerosing cholangitis)のほぼ100%近くはHLA-DR Ⅲ 52 aを持つ4)と報告された.それぞれの疾患の発症機序に特定のHLA型がなんらかの役割を果たしていることが示唆される.筆者らは1992年特定のHLA型と強い相関関係を示す疾患としてインスリン自己免疫症候群を報告した.
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