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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻1号

1998年01月発行

文献概要

技術講座 生理

除細動器の取り扱いかた

著者: 原正壽1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学第2内科

ページ範囲:P.29 - P.34

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新しい知見
 ようやく日本でも救命救急士制度が発足し,多くの救急救命士が活躍するようになってきた.救命救急士に最も期待されるのが,半自動除細動装置(図10)による救命処置である.半自動除細動器は,もともと米国で研究・開発された.米国では心筋梗塞による死亡率が高く,また地理的に病院が散在することから,救急搬送中の不整脈死が多いことがその理由である.日本においても生活の欧米化に伴い,心筋梗塞の発症が増加している.心筋梗塞急性期では心室細動が発生しやすく,病院に到達する前に多くの患者が不整脈で命を落とす.この装置は,心室頻拍や心室細動を自動的に感知し,除細動可能となる装置である.ただし,実際に除細動のスチッチを押すのは,救命救急士自身であり,半自動と呼ばれるゆえんである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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