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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻10号

1998年09月発行

文献概要

トピックス

副腎アンドロゲンの生理的意義

著者: 浜野久美子1

所属機関: 1関東逓信病院代謝内分泌内科

ページ範囲:P.913 - P.915

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副腎アンドロゲンの今・昔
 副腎アンドロゲンとは,デヒドロエピアンドロステロン(dehydroepiandrosterone,以下DHEA)およびその硫酸抱合型のデヒドロエピアンドロステロンサルフェート(dehydroepiandrosterone sulfate,以下DHEAS)およびアンドロステンジオンの総称である(図).いずれも臨床上なじみの少ないステロイドホルモンであり,これまでは男性ホルモンの前駆体としてのみ位置づけられてきたが,最近になって副腎アンドロゲンが医学の分野のみならず,世間一般において,いわゆる“若返りの妙薬”としてメラトニンと並んで注目を浴びるようになった.米国ではドラッグストアの店頭で,ビタミン剤同様に健康増進のため購入する光景が見られているという.そこで,副腎アンドロゲン,主としてDHEAについての知見を簡単にまとめ,ヒトにおける生理的意義について考えてみたい.
 ヒト副腎皮質からは,コルチゾールに代表される糖質コルチコイド,アルドステロンを中心とする鉱質ステロイドに加えて副腎アンドロゲンが分泌されている(図).DHEAS血中濃度にいたってはコルチゾールの10倍以上に達するにもかかわらず,その同定以来半世紀以上経つ現在まで,副腎アンドロゲンの生理的意義については未知の部分が多かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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