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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻11号

1998年10月発行

文献概要

日常染色法ガイダンス 核酸の日常染色法

メチル緑・ピロニン染色

著者: 岩原実1

所属機関: 1東邦大学医学部附属大橋病院病理部

ページ範囲:P.977 - P.980

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目的
 核酸にはデオキシリボ核酸(DNA)とリボ核酸(RNA)があり,蛋白質と同様に生命にとって必須の物質である.この2つの核酸は,ともにリン酸・ペントース・窒素塩基が結合したヌクレオチドの線状重合体である.この核酸を切片上で証明したり鑑別する方法としては,メチル緑・ピロニン染色(ウンナ・パッペンハイム法)が一般的に行われている.
 その原理の詳細は明らかではないが,核酸に含まれるリン酸基が好塩基性であることに由来し,塩基性色素であるメチル緑とピロニンの混合液で各々の核酸の重合度,すなわち分子の大きさで染め分けていると考えられている.つまり,DNAは高度に重合して巨大分子となっているためメチル緑に染色性を示し,RNAは低分子の重合状態にあるためピロニンで染色される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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