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脳死判定の誘発脳波における諸問題—短潜時体性感覚誘発電位(SSEP)と聴性脳幹反応(BAEP)
著者: 浦崎永一郎1
所属機関: 1産業医科大学脳神経外科
ページ範囲:P.1010 - P.1012
文献購入ページに移動はじめに
脳死判定においては全脳死,脳幹死いずれの概念でも,延髄機能消失の他覚的判定が重要である.誘発電位を脳死判定の補助手段として利用する試みは多く,特に聴性脳幹反応(brainstem auditory evoked potentials;BAEP)と,短潜時体性感覚誘発電位(shortlatency somatosensory evoked potentials;SSEP)が広く臨床応用されている.しかし,これら誘発電位の脳死パターンは報告者によって異なり,また臨床的に脳死と判定されても誘発電位上は一見矛盾する結果が得られることがある.あるいは昏睡患者では,いわゆる脳死パターンの所見をとることはないのかという点についても検討を要する.本稿ではこれらの問題点を明らかにし考察を加える1〜3).
脳死判定においては全脳死,脳幹死いずれの概念でも,延髄機能消失の他覚的判定が重要である.誘発電位を脳死判定の補助手段として利用する試みは多く,特に聴性脳幹反応(brainstem auditory evoked potentials;BAEP)と,短潜時体性感覚誘発電位(shortlatency somatosensory evoked potentials;SSEP)が広く臨床応用されている.しかし,これら誘発電位の脳死パターンは報告者によって異なり,また臨床的に脳死と判定されても誘発電位上は一見矛盾する結果が得られることがある.あるいは昏睡患者では,いわゆる脳死パターンの所見をとることはないのかという点についても検討を要する.本稿ではこれらの問題点を明らかにし考察を加える1〜3).
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