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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻13号

1998年12月発行

文献概要

日常染色法ガイダンス 弾性(力)線維の日常染色法

レゾルシン・フクシン染色

著者: 舘林妙子1 篠田宏1

所属機関: 1北里大学東病院病院病理部

ページ範囲:P.1161 - P.1164

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目的
 レゾルシン・フクシン染色は弾性線維の確認に用いられ,通常,結合線維染色法であるエラスチカ・ワンギーソン染色に利用されることが多い.
 弾性線維(エラスチン)は,詳細は不明であるが,プロリン,グリシンに富む黄色の線維状糖蛋白(70kDa)で,低分子球状蛋白のプロエラスチンとして細胞から分泌され,トロポエラスチンを経てエラスチンとなる.さらに,このエラスチンの表面に酸性の糖蛋白(ミクロフィブリル)である10nm径の原線維(フィブリン)が強固に結合して弾性線維を成している.これらは通常,強い酸性を示すカチオン(陽荷電物質)を有するため,アルコール存在下の酸性色素(特にcationic dye)に選択的に染色される.また,鉄塩の存在やクロム化によって好塩基性を示し,塩基性色素(レゾルシンの有無に無関係)に染色される.エラスチンの明らかな特徴は,煮てもゲラチンを作らず,エラスターゼにより消化される点である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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