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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻2号

1998年02月発行

文献概要

技術講座 生化学

LCRによる超高感度標的DNA増幅法

著者: 須栗眞1

所属機関: 1ダイナボット(株)学術部

ページ範囲:P.115 - P.120

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新しい知見
 遺伝子診断と医/社会の倫理
 人間のDNAがさらに研究されて遺伝子もどんどん明らかにされていくと,DNA診断がますます普及することになる.十人十色の人間がいるように,DNAも指紋と同様に異なっている.今まで病気にかかりやすい体質などといわれた事柄も,遺伝子のレベルで理解できるようになる.人の一生や寿命も,遺伝子と環境の関係からだいたいの予測が可能になる日もそんなに遠い将来のことではない.就職,縁談,生命保険への加入など,社会生活のあらゆる面でDNAのプライバシーの保持と侵害の問題が,DNA診断の際に持ち上がってくる.LCR/PCR時代であるから,毛髪1本で対象となる人のDNAが診断されてしまうことになる.DNA診断の普及とともに,医の倫理のみならず社会の倫理をも問われることになる1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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