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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻5号

1998年05月発行

文献概要

日常染色法ガイダンス 核酸の日常染色法

フォイルゲン反応

著者: 岩原実1

所属機関: 1東邦大学医学部附属大橋病院病理部

ページ範囲:P.453 - P.456

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目的1〜5)
 核酸の主たる機能は遺伝情報の伝達である.すなわち,細胞に必要な蛋白の合成ならびにアミノ酸の結合に指示を与える物質である.核酸にはデオキシリボ核酸(DNA)およびリボ核酸(RNA)の2種があり,前者は主に核内で蛋白と複合体を形成し,染色体(クロマチン)として存在する.後者は細胞質内でリボソームとして粗面小胞体を形成,さらには核小体内にも存在している.
 フォイルゲン反応は,パラフィン切片上でDNAを特異的に証明する方法で,Feulgen(1924年)によって考案された.この原理は,DNAの構成要素である2-デオキシリボースのアルデヒド基に塩基性色素のパラローズアニリンを結合させるものである.2-デオキシリボースのアルデヒド基は,DNAの加水分解によりプリン塩基を遊離させることで切片上に露出される.これをシップ(Schiff)液中のパラローズアニリンで呈色させる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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