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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻6号

1998年06月発行

文献概要

けんさアラカルト

血中レプチン濃度測定法の確立とその応用

著者: 村口正宏1

所属機関: 1大塚製薬(株)細胞工学研究所

ページ範囲:P.541 - P.541

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 肥満遺伝産物であるレプチンは脂肪組織で産生される分泌蛋白質で,摂食抑制やエネルギー消費の亢進により肥満を抑制する作用を持つ.また,レプチン受容体は脳内の視床下に発現しており,レプチンが神経内分泌調節あるいは生殖機能調節に関与していることも明らかとなってきている.筆者らはレプチンの血中濃度が肥満に起因する各種疾患の診断や治療において意義あるものと考え,酵素免疫測定法(enzyme linked immullo)sorbent assay;ELISA)による血中レプチン濃度の測定系を確立した.
 ELISAを作製するには特異的な抗体が必要であり,抗体を作製するためには数mgの抗原が必要である.筆者らはレプチンのような微量生理活性物質に対する抗体を作製する場合,まず免疫抗原として遺伝子組換蛋白質を発現する.最初にレプチン遺伝子をヒト脂肪細胞cDNAライブラリーからクローニングし,大腸菌に組換型レプチンを発現させた.この大腸菌からレプチンを精製し,マウスおよびウサギに免疫して抗体を作製した.これらのモノクローナル抗体およびポリクローナル抗体を用いてレプチンのサンドイッチELISAを作製したところ,図1に示した標準曲線が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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