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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻7号

1998年06月発行

文献概要

増刊号 病理組織・細胞診実践マニュアル 第II章 組織学的検査 2.検体 2)検体の受付と処理

f)染色法[1]ヘマトキシリン・エオジン染色

著者: 安藤千秋1 奥田清司1

所属機関: 1大垣市民病院病理細胞診室

ページ範囲:P.107 - P.110

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1.染色目的
 ヘマトキシリン・エオジン(hematoxylin-eosin;以下HEと略)染色は免疫組織化学,分子病理学の進歩にもかかわらず,組織学的検査において,まず基本的に行うべき大切な染色であって,この染色で細胞像や組織構造を観察し,確定もしくは補助診断を行うことになる.その標本の利点は,簡便性,安定性,保存性に優れていることである.それゆえ,HE染色を普通染色または一般染色と呼び,特殊染色と区別している.
 HE染色はヘマトキシリンで細胞核を青紫色に,エオジンで細胞質・線維組織・赤血球などを淡紅色から紅色に染める.例えば,染め上がった組織標本を肉眼的に見ると,リンパ節のような細胞核優位の標本は青く,脳や線維成分の多い標本は紅色として見ることができる.この2種類の色素でさまざまな組織成分が判別でき,コントラストのきれいな標本であることが特徴である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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