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増刊号 病理組織・細胞診実践マニュアル 第II章 組織学的検査 2.検体 2)検体の受付と処理
f)染色法[4]細網線維の染色法
著者: 則松良明1 三宅康之2
所属機関: 1倉敷中央病院病理検査科 2川崎医科大学附属病院病理部
ページ範囲:P.118 - P.120
文献購入ページに移動1)染色目的と原理
細網線維は膠原線維の一亜型であるコラーゲンtype IIIであり,膠原線維の細線維の小束で,細かく分枝した網目ないし格子状を形成していることから格子線維とも呼ばれる.また,銀に対する親和性が高いところから好銀線維とも呼ばれている.この細網線維を染色する方法が鍍銀染色法で,臓器内での構築や線維と細胞の関係などを明らかにするだけでなく,腫瘍の分類や病変の程度などを判定するうえで重要な染色方法である.
鍍銀染色は,1904年,Bielshowskyが神経軸線維の染色法として考案したことに始まり,その後,Maresch, Perdrau, Gomori,渡辺らが種々の改良を加え,方法も凍結切片法よりパラフィン切片法へ,パラフィン切片法も遊離切片法より貼り付け切片法へと進歩してきた.
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