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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻7号

1998年06月発行

文献概要

増刊号 病理組織・細胞診実践マニュアル 第VI章 バイオハザードとその対策

1.検査室内の感染対策

著者: 佐藤英章1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院病理部

ページ範囲:P.318 - P.320

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バイオハザードとは
 バイオハザード(biohazard)とは生物体による危険および災害を意味する.つまり,ウイルス,リケッチア,細菌,真菌,原虫などの病原微生物の感染による災害のことを意味している.医療従事者にとっては一般人に比して,これら病原微生物に暴露する機会は非常に多い.検査室においては血液,体腔液,喀痰,胆汁などの一般検体,迅速診断用検体,そして病理解剖における組織検体などは生のまま提出される.これらの検体はホルマリンやアルコール固定などの処理をするまでの間は病原微生物からの感染の危険性を有している.感染症に罹患した者の大部分は,これら検体の処理過程の間に感染したと考えられている.実際のところ臨床検査技師,医師を含めた医療従事者のB型肝炎,結核などの感染,発症が散発性であるが,一般人よりも多くみられ,特に病理検査室ではさらに頻度が高く問題となってきている.これらバイオハザードを防御するものとしてバイオセーフティ(biosafety)の概念があり,それに基づく感染防御対策が現在普及しつつある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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