文献詳細
文献概要
技術講座 微生物
インフルエンザ菌の薬剤感受性検査
著者: 草野展周1
所属機関: 1琉球大学医学部附属病院検査部
ページ範囲:P.659 - P.667
文献購入ページに移動新しい知見
Haemophilus influenzaeは比較的耐性菌が少なく,従来,臨床で問題になっていたのはβ-ラクタマーゼ産生株やCP耐性株などであり,その頻度も低いものであった.比較的頻度が高く,臨床分離株の10〜20%を占めるβ-ラクタマーゼ産生株については,β-ラクタマーゼ阻害剤とペニシリン系薬剤の合剤が有効であった.しかし,1990年代後半よりβ-ラクタマーゼ非産生ABPC耐性であるBLNARの増加がみられるようになり,従来,耐性菌が認められなかった第三世代セフェム系抗菌薬に対しても耐性を示す株が分離されるようになっている.また,ニューキノロン系抗菌薬の臨床での使用量の増加に伴って,ニューキノロンに対する耐性株の分離も報告されており,今後,注意が必要になってきている.
Haemophilus influenzaeは比較的耐性菌が少なく,従来,臨床で問題になっていたのはβ-ラクタマーゼ産生株やCP耐性株などであり,その頻度も低いものであった.比較的頻度が高く,臨床分離株の10〜20%を占めるβ-ラクタマーゼ産生株については,β-ラクタマーゼ阻害剤とペニシリン系薬剤の合剤が有効であった.しかし,1990年代後半よりβ-ラクタマーゼ非産生ABPC耐性であるBLNARの増加がみられるようになり,従来,耐性菌が認められなかった第三世代セフェム系抗菌薬に対しても耐性を示す株が分離されるようになっている.また,ニューキノロン系抗菌薬の臨床での使用量の増加に伴って,ニューキノロンに対する耐性株の分離も報告されており,今後,注意が必要になってきている.
掲載誌情報