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技術講座 生理
超音波による虫垂炎の描出法
著者: 荒木一郎1 上野敏男2
所属機関: 1浅ノ川総合病院内科 2浅ノ川総合病院
ページ範囲:P.669 - P.676
文献購入ページに移動急性虫垂炎の診断はこれまで主として症状や診察所見,白血球数に頼ることが普通で,医師の力量に負うところが多かった.近年,CTや超音波による客観的な画像診断が可能となり,正確に虫垂炎を把握できるようになってきた.また抗生剤の進歩により,虫垂炎の手術適応の再考が行われ,カタル性虫垂炎は保存的に治療する方向となってきている.この意味で超音波は虫垂炎の診断のみならず,手術適応の決定にも重要な役割を果たしつつある.最近はカラードップラー法による血流シグナルの量が炎症の程度と相関するという報告がみられ,将来,虫垂炎の病期判定にも応用される可能性が出てきている.
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