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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻9号

1998年08月発行

文献概要

技術講座 生化学

血中トロポニンIの測定法

著者: 高木康1

所属機関: 1昭和大学医学部臨床病理学教室

ページ範囲:P.735 - P.740

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新しい知見
 急性心筋梗塞の生化学診断指標としては,従来酵素とそのアイソザイムが利用されていた.しかし,酵素・アイソザイムは多くの組織に存在しているため,診断特異性には限界があった.一方,最近の免疫技術の進歩は著しく,特異性の高いモノクローナル抗体作製や化学発光をはじめとする検出系の開発により,免疫学的手法を用いた心筋構成成分の測定が可能となった.心筋トロポニンI(cTnI)は骨格筋トロポニンIとアミノ酸組成が異なる部位があるため,特異抗体が作製しやすく,この特異抗体を用いた高感度迅速測定系が開発された.血中cTnIの上昇は心筋傷害を特異的に反映し,しかも心筋梗塞早期から発症後10日前後まで異常高値となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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