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文献詳細

雑誌文献

検査と技術26巻9号

1998年08月発行

けんさアラカルト

キャピラリー電気泳動法の応用

著者: 宇治義則1 岡部紘明1

所属機関: 1熊本大学医学部臨床検査医学講座

ページ範囲:P.756 - P.756

文献概要

 キャピラリー電気泳動法(capillary electrophoresis;以下CE)は,基本的には電気泳動法でありながらクロマトグラフィー的な面も合わせ持つ分析法である.電気泳動法はセルロースアセテート膜などの担体と各種染色法を併用した膜電気泳動法が,またクロマトグラフィーは高速液体クロマトグラフィー(highperformance liquid chromatography;HPLC)として臨床検査領域では汎用されている.これらとCEの大きな違いは,CEは支持体に微細なキャピラリーカラムを使用する無担体電気泳動(カラムは再生利用可能)であること,HPLCが多量の溶離液を必要とするのに比べ,n1レベルの電解液量,数n1の試料のみで分析が可能であることなどである.したがって,分析コスト低減が叫ばれる今日,臨床検査領域にとっては願ってもない分析法といえる.
 CEの汎用機器はアメリカを中心に上市され,今までにアミノ酸,蛋白質,糖質,核酸,生理活性物質,薬剤,ビタミン,遺伝子診断などの分析法が数多く報告されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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