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技術講座 免疫
癌診断における腫瘍マーカーの感度と特異度の考えかた
著者: 高木康1
所属機関: 1昭和大学医学部臨床病理学教室
ページ範囲:P.33 - P.37
文献購入ページに移動健全な医療のための効率的な検査の利用が叫ばれて久しい.腫瘍マーカーについても,スクリーニング検査としての保険適用がはずれ,その使用・利用法が模索されている.腫瘍マーカーの臨床評価は感度と特異度,あるいは診断効率により行われるが,これらを決定するカットオフ値の設定にあたってはROC曲線が有用である.ROC曲線はまた検査間の優劣を論じる際にも用いられている.最近はこれらに加えて,陽性予測値(腫瘍マーカーが陽性であった場合に腫瘍が存在する確率)が医療現場で重要視され,有病率と関連づけることによる効率的医療が実践され始めている.
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