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病気のはなし
手足口病
著者: 寺嶋周1
所属機関: 1帝京大学医学部附属市原病院小児科
ページ範囲:P.1160 - P.1163
文献購入ページに移動手足口病はコクサッキーウイルスA16型(CA16),エンテロウイルス71型(EV71)を主病原体とする手足に紅斑を伴う小水疱を見る(手掌,足蹠,肘・膝関節筋伸側)疾患である.また,アフタ性口内炎があり,中等度の発熱を見るが,7日以内に治癒する軽症な小児発疹疾患である.1970年来,日本でも流行を反復している.最近,EV71を主とした無菌性髄膜炎,脳炎例が散見されていた.しかし,1997年のマレーシア,1998年の台湾におけるEV71の変異株による大流行では,多くの死亡例,重症例が発生した.世界が時間的に狭くなるに従い,またウイルスの性状から,一律に軽い疾患として診ることへの警鐘であろう.合併症状への注意をより深めるべきである.
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