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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻11号

1999年10月発行

文献概要

日常染色法ガイダンス 線維素の日常染色法

AFIPのPTAH染色法

著者: 髙田多津男1 大崎博之1 中村宗夫1

所属機関: 1国立善通寺病院臨床検査科

ページ範囲:P.1303 - P.1306

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目的
 日常染色法の中でヘマトキシリンは,頻繁に使用されている.一方,組織内の他種類にわたる物質がヘマトキシリンと親和性を示すのも事実である.本稿のテーマである線維素,類線維素もその例外ではない.AFIPの染色法はリンタングステン酸・ヘマトキシリンの染色法といえるもので,線維素,類線維素,横紋筋を中心に,細胞核,糸粒体,神経膠線維,膠原線維,軟骨基質,骨などを染め分ける.
 組織内で炎症が起こると,その副産物として血管内血流中より線維素が析出して組織内に沈着する.これら線維素および類線維素の染色に本染色法は効果がある.また,横紋筋肉腫の鑑別などにも積極的に使用できる.さらに,神経膠線維や膠原線維も染色可能なので,脳腫瘍および脳軟化症の病変などへも応用される.諸種肺炎組織の気管支周辺病変や腎不全の糸球体内沈着顆粒なども本染色法を適用することができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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