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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻11号

1999年10月発行

トピックス

組織標本からの三次元モデル構築

著者: 雑賀興慶1 小野久子1 守安岳征1 大森康旨1 西村知己1 山本雅子1

所属機関: 1大津赤十字病院病理部

ページ範囲:P.1343 - P.1345

文献概要

はじめに
 病理形態学を一生の仕事として選択した形態学者にとって,これまでの1つの大きな夢,それは病理組織顕微鏡標本から組織の立体構造をなんらかの方法で知ることであった.顕微鏡形態学が生体臓器の機能の理解に大変重要な役割を果たしてきたことは周知のとおりである.しかし,平面的な組織構造だけでは,観察対象の真の立体的な姿は想像でしか知ることができず,痒いところに手が届かない歯痒さを常に感じてきた.このような顕微鏡形態学の欠点を補うため,数理統計学を基盤とした計量形態学の研究・開発が進められてきた1).しかし,理論の難解さ,モデルの妥当性の検証の困難さ,さらに計測に要する労力の大きさなどの種々の要因が重なって,一般の病院病理のルチン検査として実施することは困難であった.
 最近のコンピュータグラフィックスの進歩はこれらの問題点を一挙に解決した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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