文献詳細
文献概要
日常染色法ガイダンス 細網(好銀)線維の日常染色法
渡辺鍍銀法
著者: 布施恒和1
所属機関: 1山形大学医学部附属病院検査部病理
ページ範囲:P.1505 - P.1509
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渡辺鍍銀法の目的は,結合組織の線維成分の主体をなす細網線維(reticulum fiber)と膠原線維(collagen fiber)を染め出すことである.
細網線維は膠原線維の亜型であるcollagentype IIIと考えられ,一般的に走行の形態から格子状線維,また銀親和性が高いことから好銀線維(argyrophil fiber)と呼ばれている.これは脾,肝,リンパ節などの網内系に多く存在する緻密で繊細な線維で,細網状〜格子状に配列している.この線維の走行状態は未分化な悪性腫瘍の鑑別(上皮性か,非上皮性か),間質性肺炎,脾炎,肝炎における線維化の進行状態の把握に極めて重要である.したがって,細網線維を明瞭に染め出す鍍銀法は病理組織学的診断に不可欠な染色法の1つとなっている.
渡辺鍍銀法の目的は,結合組織の線維成分の主体をなす細網線維(reticulum fiber)と膠原線維(collagen fiber)を染め出すことである.
細網線維は膠原線維の亜型であるcollagentype IIIと考えられ,一般的に走行の形態から格子状線維,また銀親和性が高いことから好銀線維(argyrophil fiber)と呼ばれている.これは脾,肝,リンパ節などの網内系に多く存在する緻密で繊細な線維で,細網状〜格子状に配列している.この線維の走行状態は未分化な悪性腫瘍の鑑別(上皮性か,非上皮性か),間質性肺炎,脾炎,肝炎における線維化の進行状態の把握に極めて重要である.したがって,細網線維を明瞭に染め出す鍍銀法は病理組織学的診断に不可欠な染色法の1つとなっている.
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