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睡眠障害の脳波
著者: 宮本雅之1 平田幸一1 宮本智之1
所属機関: 1獨協医科大学神経内科
ページ範囲:P.1537 - P.1541
文献購入ページに移動睡眠障害は多種多様に存在し,その病態の把握は睡眠障害の診断と治療を行っていくうえで重要である.睡眠障害の分類には,1979年のAssociation of Sleep Disorders Centers(ASDC)とAssociation for the Psychophysiological Study of Sleep(APSS)の分類(ASDC-APSS分類)1),1991年のInternational Classification of Sleep Disorders(ICSD)2)がある.ASDC-APSS分類では睡眠覚醒障害の診断として,①不眠症群,②過眠症群,③睡眠覚醒スケジュールの障害,④睡眠随伴症に分類したのに対し,ISCDでは睡眠異常(内因性睡眠障害,外因性睡眠障害,概日リズム睡眠障害),睡眠時随伴症,内科/精神科的睡眠障害,提案検討中の睡眠障害に分類している.
これらの診断は,患者からの問診,睡眠日誌などをもとに進められるが,実際の患者の主観的な訴えのみでは十分な情報が得られないこともしばしばある.患者の睡眠のプロフィールを把握し,睡眠の質と量を客観的に評価するために神経生理学的検査,すなわち脳波や終夜睡眠ポリグラフィー(polysomnography;PSG)の施行が必要となる.
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