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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻2号

1999年02月発行

文献概要

検査の作業手順を確立しよう 生化学検査・3

電気泳動法による検査

著者: 橋本寿美子1

所属機関: 1日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部

ページ範囲:P.183 - P.186

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はじめに
 電気泳動法は微量の試料で,蛋白質を変性させることなく,容易な技術で分離分析を行うことのできる検査法の総称である.なかでも血清蛋白分画法は,各分画値の増減や泳動像を観察することにより,数多くの病態解析に有用な情報を提供してくれる検査法である.電気泳動法は血清蛋白分画のほかに,各種酵素に見合う基質反応を行うことで各種アイソザイム分画,脂質染色を行うことにより,リポ蛋白分画を検索することができ,さらに免疫反応を行う免疫電気泳動法,免疫固定電気泳動法などさまざまな応用がなされる.また,最近ではDNA解析の手段としても電気泳動法が用いられるなど,将来的にも応用範囲の広い分析技術である.
 血清蛋白分画法は最近,わが国では全自動電気泳動装置を用いる施設が増加し,用手法を用いる施設は少なくなっているが,本稿では日常臨床検査として実施されている用手法蛋白分画について,検体の採取から結果報告までの一連の作業の中で発生する問題点や対処法などを明確にし,検査を行ううえで知っておかなければならない必要事項,保存,輸送など,標準的作業手順について述べる.業務の全体的な流れを図1に示す.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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