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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻4号

1999年04月発行

けんさアラカルト

尿蛋白の保存容器への吸着による影響

著者: 原文子1

所属機関: 1群馬大学医学部保健学科

ページ範囲:P.374 - P.374

文献概要

はじめに
 尿中微量蛋白のアルブミン,トランスフェリン,そしてβ2-ミクログロブリンなどが種々の疾患での早期診断の指標や病態の把握,予後の判定に役だつことから,近年,測定されるようになった.尿検体の保存については多くの場合,保存温度は一昼夜程度の短期間ならば冷蔵庫保存,やや長期になれば-20℃あるいは-80℃に凍結保存することが多いと思われる.筆者らは保存温度や保存期間などにより,尿中微量アルブミンの測定値が低下することを報告1)している.そして,測定値が低下する原因の1つとして,保存容器内面へ微量蛋白が非特異的に吸着されることを推測し,尿を保存した容器内面を直接,酵素免疫染色法による染色を試みたところ,アルブミン容器内面への吸着が明らかであった.そこで,保存によるアルブミン値の低下と容器内面への吸着との関連について紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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