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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻5号

1999年05月発行

文献概要

日常染色法ガイダンス 組織内病原体の日常染色法—抗酸菌の染色法

オーラミン・ローダミン(Combination)蛍光染色

著者: 鈴木慶治1 高橋順子1 出倉善四郎1 矢島幹久1

所属機関: 1国立療養所多磨全生園研究検査科

ページ範囲:P.462 - P.465

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目的
 オーラミン・ローダミン染色は蛍光色素を用いた抗酸菌染色法であり,病理組織標本,細菌塗抹標本のいずれに対しても行われる.蛍光顕微鏡による鏡検で,菌体が暗い背景に明るく光って観察され,低倍率で広い範囲を効率よく検索できる特徴を持っている.代表的な抗酸菌染色であるチール・ネルゼン法と比較して,この染色法の菌検出率の高さを指摘する報告がある1〜3)
 抗酸菌の大きな特徴の1つに,酸またはアルカリに対して抵抗性を持つことが挙げられる.他の一般細菌の細菌表面の化学的組成が親水性物質であるのに対して,らい菌,結核菌などの細胞壁は,蝋様物質であるミコール酸でできていると説明されている.この物質が存在するため,抗酸菌染色では石炭酸溶液に溶かした色素を使用し,加温染色する.染色後,抗酸菌は塩酸アルコールで洗っても,他の細菌と異なり脱色に抵抗する特性を有している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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