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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻6号

1999年06月発行

文献概要

トピックス

自動血球分析装置による造血幹細胞の検出

著者: 山根孝久1 山村亮介1 大藏仙子1 太田健介1 日野雅之1 巽典之1

所属機関: 1大阪市立大学医学部血液内科

ページ範囲:P.565 - P.569

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はじめに
 主として造血器悪性腫瘍に対して,治癒を目的として大量化学療法およびその支持療法として造血幹細胞移植が施行される1〜4).大量化学療法(あるいは放射線療法の併用)により骨髄は廃絶され,造血幹細胞移植が施行されなければ汎血球減少が遷延し,患者は出血,感染により死に至る.造血幹細胞移植はこの汎血球減少の時期を短縮させることを目的に施行される.造血幹細胞移植は提供者により,①同種移植(血縁者あるいは非血縁者),②自家移植(患者自身)に分かれ,その造血幹細胞提供の場によって,(a)骨髄移植(骨髄血),(b)末梢血幹細胞移植(末梢血),(c)臍帯血移植(臍帯血)に区分される.特に末梢血幹細胞移植の場合には,採取検体に含まれる造血幹細胞数が移植後の造血回復期間に強くかかわってくる.
 本稿では自動血球分析装置を用いた造血幹細胞の迅速・簡便な検出法について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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