icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻7号

1999年06月発行

文献概要

増刊号 緊急検査実践マニュアル 各論 1.生化学検査

1)血液ガス 臨床編

著者: 鵜飼勲1 渋谷正徳1

所属機関: 1松戸市立病院救急部

ページ範囲:P.679 - P.681

文献購入ページに移動
検査の意義と目的
 血液ガス測定の第一義的な目的は,動脈血中の酸素分圧(PaO2)と二酸化炭素分圧(PaCO2)を測定して,呼吸状態の評価を行うことである.吸入気酸素濃度(FIO2)の入力で算出される肺胞気酸素分圧(PAO2)から,肺胞気動脈血酸素分圧較差(A-aDO2)やrespiratory index(PaO2/PAO2),oxygenation index(PaO2/FIO2)を求めれば,より詳細な病態の把握が可能となる.また血液ガス測定では,pHとヘモグロビン量(tHb)の測定から,動脈血酸素飽和度(SaO2)や重炭酸イオン濃度(HCO3-),base excess(BE)が同時に算出されるため,酸塩基平衡障害の評価が可能である.さらに,肺動脈や内頸静脈より採血し,混合静脈血酸素飽和度(SvO2),内頸静脈酸素飽和度(SjvO2)を測定すると,組織における酸素需給の状態も判断できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?