icon fsr

文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻7号

1999年06月発行

文献概要

ほっとコーナー

きのこ中毒(趣味)になった症例

著者: 村上勉1

所属機関: 1大阪府立千里救命救急センター救急検査室

ページ範囲:P.811 - P.811

文献購入ページに移動
 救命救急センターの特徴として,一般病院と同様に短時間での迅速検査が要求されますが,病院に比べて“急性中毒”が多い実態があります.日本中毒情報センターは,中毒原因物質を家庭用品・医薬品・園芸用品・工業用品・その他の5項目に分類しています.自然毒の「きのこ中毒の症例」から私が“きのこ中毒(趣味)”になった話を紹介します.
 3年ほど前の秋,T先生から「アマニチン,イボテン酸,ムシモルの血中濃度を測定できないか」との問い合わせに「アマニチン,イボテン酸,ムシモル???きのこ中毒ですか?」と私.患者は,公園に生えているきのこを美味しく食されて,その後気分が悪くなり来院.きのこの毒成分を分析している施設を探すため,検査センターや各地の公衆衛生研究所に連絡しましたが,分析可能な施設とコンタクトはできませんでした.きのこ中毒患者は,幸いにも症状は消退し退院となりましたが,ドクターのリクエストに応じられず,恥ずかしい思いが残りました.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?