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ほっとコーナー
第三次救急医療における緊急検査—その使命と心構え
著者: 福田篤久1
所属機関: 1大阪府立泉州救命救急センター検査室
ページ範囲:P.817 - P.817
文献購入ページに移動 われわれが救命救急センター専属検査室で日常行っている検査業務の大部分は,緊急検査であるといっても過言ではないが,そもそも緊急検査とはどのような検査を指すのだろうか?筆者らはある雑誌に『一般に“臨床検査”とは,的確な診断と治療を導くための補助手段であるが,緊急検査はこれに加え「今・現在」の情報を提供する必要がある』と書いたことがある.言い換えれば,緊急検査とは,確定診断のための要素は少なく,患者の現在の病態を把握できるものでなければならず,現在に近ければ近いほど意義があり,かつ有用なものである.“現在に近ければ近いほど”というのは,御承知のとおり迅速報告を意味するものである.そこで今回,緊急検査に課せられた迅速性の意義について,第三次救急患者の初療時検査を『緊急検査の束』と見なし述べることにする.
初療時検査における迅速性とは,先にも述べたとおり一般臨床検査のそれとは異なり,単に“速さ”というのではなく,患者の病態把握のために,今,医師が必要であると思われる情報を迅速に提供することである.要するに,無秩序に報告するのではなく,患者にとって,今,医師が必要な情報は何か?現場の技師がみずから患者情報を収集したうえで,瞬時に判断し報告するということが緊急検査には必要かつ重要であると考えている.さらに“定性的な結果報告”をどのように生かせるかである.
初療時検査における迅速性とは,先にも述べたとおり一般臨床検査のそれとは異なり,単に“速さ”というのではなく,患者の病態把握のために,今,医師が必要であると思われる情報を迅速に提供することである.要するに,無秩序に報告するのではなく,患者にとって,今,医師が必要な情報は何か?現場の技師がみずから患者情報を収集したうえで,瞬時に判断し報告するということが緊急検査には必要かつ重要であると考えている.さらに“定性的な結果報告”をどのように生かせるかである.
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