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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻7号

1999年06月発行

文献概要

増刊号 緊急検査実践マニュアル 各論 5.微生物(感染症)検査

2)免疫学的検査 c)ウイルス感染症 臨床編—[1]肝炎ウイルス(HBs抗原,HBs抗体,HCV抗体)

著者: 横須賀収1 神田達郎1

所属機関: 1千葉大学医学部第1内科

ページ範囲:P.892 - P.896

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検査の意義と目的
 これまで明らかにされている肝炎ウイルスとしては,A型,B型,C型,D(デルタ)型,E型肝炎ウイルスがある.A型肝炎は経口感染で急性一過性感染に終わる.B型やC型肝炎には急性肝炎と慢性肝炎がある.
 わが国における慢性肝疾患の多くは,B型肝炎ウイルス(hepatitis B virus;HBV)またはC型肝炎ウイルス(hepatitis C virus;HCV)がその原因と考えられている.D型肝炎ウイルス(hepatitis D virus;HDV)はHBVに寄生的に感染するものであり,わが国ではB型肝炎患者の1〜2%に見られるにすぎない.また,E型肝炎も経口感染で伝播し,一過性急性肝炎を発症するが,亜熱帯や熱帯地方で見られるものであり,わが国ではほとんど認められない.すなわち,わが国におけるウイルス性急性肝炎はA型,B型,C型が主要な原因肝炎ウイルスである.また,慢性肝疾患はB型あるいはC型が主要な原因肝炎ウイルスである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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