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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻8号

1999年07月発行

文献概要

技術講座 生化学

酵素サイクリング法による高感度測定法の原理

著者: 美崎英生1

所属機関: 1旭化成工業(株)診断薬事業部

ページ範囲:P.973 - P.980

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新しい知見
 臨床検査の医療における役割はますます大きくなっている.“患者にやさしい無侵襲あるいはそれに近い検体の微量化”,“結果がリアルタイムに出る迅速性”,“ベッドサイドで検査ができる簡便性”の要望が強い.その中で簡便な高感度測定法の役割は大きい.酵素サイクリングはその技術の1つとして,特に血液検体の多量採取が困難な乳幼児や小児,老人の検査(微量の血液を数百倍に希釈して測定),あるいは測定感度不足のため正確な測定ができていない物質の測定には期待が大きい.また,感染症の目視検査による迅速対応は重要である.酵素サイクリング法は数倍から数万倍程度の感度で測定が可能である.現在,酵素サイクリングを利用した検査薬としては総胆汁酸,ケトン体,カルニチン分画定量,リゾレシチン,羊水ホスファチジルグリセロールの測定系が開発された.さらにアンモニアや糖尿病関連物質などの微量物質の測定への応用が期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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