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技術講座 生理
先天性心疾患の心エコー図法
著者: 小山耕太郎12
所属機関: 1岩手医科大学小児科学講座 2岩手医科大学附属循環器医療センター
ページ範囲:P.991 - P.997
文献購入ページに移動先天性心疾患の発生頻度は出生時およそ1%である.1998年の日本の出生数(推計値)は120万人であったので,この年12,000人が先天性心疾患を持って生まれたと推定できる.このうち約1/3が新生児期,乳児期に治療を必要とする.また,1/2の患者は一生のうちどの時点かで治療を受けなくてはならない.わが国における先天性心疾患の手術数は年間約8,000例で,その成績は近年著しく向上している.手術治療が不可能な疾患はほとんどなくなり,手術後の患者は確実に増加している.しかし,手術を終えた患者も大半が医学的な追跡を必要としており,先天性心疾患の診療は小児期に限定されたものではない.実際,いくつかの施設で成人先天性心疾患の診療部門が開設されている.
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