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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻8号

1999年07月発行

文献概要

検査データを考える

溶血性貧血と赤血球形態異常

著者: 浜田恭子1 高橋功2

所属機関: 1高知県立中央病院中央検査室 2高知県立中央病院内科

ページ範囲:P.1017 - P.1022

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はじめに
 貧血の原因は赤血球の産生低下,破壊亢進,失血に大別される.溶血性貧血とは赤血球の破壊亢進(赤血球寿命の短縮)によって生じる貧血の総称であり,“先天性”と“後天性”とに大別されるが,その成因はさまざまである.
 表1に溶血性貧血の成因別分類を示したが,“赤血球自身の異常によるもの”と“赤血球以外の異常によるもの”とに大別され,前者のほとんどは先天性疾患で占められる.ただ,赤血球膜異常である発作性夜間血色素尿症は後天性疾患に分類される.1975年に研究班により溶血性貧血の診断基準が設定された.しかし複雑であることから,1990年に“厚生省特定疾患特発性造血障害調査研究班”から,より簡明な診断基準が提示された(表2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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