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文献詳細

雑誌文献

検査と技術27巻8号

1999年07月発行

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トピックス

病気モデル動物

著者: 寺内康夫1

所属機関: 1東京大学医学部糖尿病・代謝内科

ページ範囲:P.1049 - P.1050

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はじめに
 ヒトの病気の多くは多因子疾患と考えられる.個々の遺伝子の異常やその組み合わせが個体にどのような遺伝的感受性を形成し,どのような環境要因の負荷が加わって疾患が発症するのかという全体像を明らかにすることが大切となる.この点で,計画的な遺伝子のかけ合わせや環境因子の負荷を行うことはヒトでは不可能であり,動物モデルを用いた個体レベルでの解析が有効である.実際には,個々の候補遺伝子のトランスジェニックマウス,ノックアウトマウスの作製,またそのかけ含わせにより,多因子病としてのヒトの病気を再構成し,その発症過程や病態の分子機構を解明するというアプローチが行えるようになった.また,既知の自然発症モデル動物の遺伝子マッピングにより,ヒトの病気の分子機構解明への重要な手がかりが得られる可能性もある.
 本稿では発生工学を用いて作製されたモデル動物を中心に概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1375

印刷版ISSN:0301-2611

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