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技術講座 一般
尿潜血の検査法
著者: 今井宣子1
所属機関: 1大阪大学医学部附属病院臨床検査部
ページ範囲:P.1097 - P.1103
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現在,尿潜血検査はほとんどが尿試験紙法で行われている.尿潜血試験紙はアスコルビン酸による偽陰性が問題となっていたが,最近では各社製品とも影響を回避する工夫が施されており,尿沈渣赤血球数との相関もよくなってきている.あるメーカーの尿潜血試験紙を用いて検討してみたところ,血尿を見落とす率は1%以下であり,スクリーニング検査として満足できるものであった.しかし,尿潜血試験紙にはメーカー間差,製品間差,ロット間差があり,統一化がなされていないという問題点が残っている.今後,これらを解決すること,日常検査においては試験紙の検定を含めた日々の精度管理の徹底と普及が望まれる.
現在,尿潜血検査はほとんどが尿試験紙法で行われている.尿潜血試験紙はアスコルビン酸による偽陰性が問題となっていたが,最近では各社製品とも影響を回避する工夫が施されており,尿沈渣赤血球数との相関もよくなってきている.あるメーカーの尿潜血試験紙を用いて検討してみたところ,血尿を見落とす率は1%以下であり,スクリーニング検査として満足できるものであった.しかし,尿潜血試験紙にはメーカー間差,製品間差,ロット間差があり,統一化がなされていないという問題点が残っている.今後,これらを解決すること,日常検査においては試験紙の検定を含めた日々の精度管理の徹底と普及が望まれる.
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